島に渡った最初のデンマーク人は?

ーンホルム島で車を走らせていると、畑の真ん中にぼこりと突き出した小山に気が付きます。一つや二つではありません。結構な数あります。danskehavnの近所にもあります。ただし、規則性もなければ、統一性もありません。何でしょう?

こんもり小山

の間、小麦畑が休耕しているときに、だだっ広い畑をうつむき加減に歩きさまよっている人を見かけます。どうも車で遠くからわざわざこの畑まで来ている様子です。何でしょう?

道路標識に紛れて、史跡名勝のマークをときどき見かけます。といっても、観光客が訪れる様子もなく、人の家の裏庭のような所にもそのマークがあります。入って行ってみると、確かにそれらしい石が数個。何でしょう?

えはありました。ボーンホルム島には歴史があったのです。私は、てっきり7世紀あたりに、本土からデンマーク人が、無人島だったボーンホルムに移住したものと勝手に思い込んでいましたが、実は違いました。ボーンホルムには石器時代があり、青銅器時代があり、鉄器時代があったのです。その当時、本土と島で、海路での行き来があったとは思えないので、ボーンホルムは独自の文化を持っていたことになります。つまり、小山は石器時代の古墳。畑を散策しているのはアマチュアの考古学者。史跡名勝は意味不明なものも含めて、何かしらの遺跡。

ボーンホルム博物館のしおりから

器時代の島のデンマーク人というのは、どのような人間だったのでしょうか。金髪だったのか、碧眼だったのか。弥生時代の日本人と同じように、竪穴式住居で木の実を食べていたのでしょうか。以前、東京の国立科学博物館で「ラスコー クロマニョン人が残した洞窟壁画」の宣伝ポスターに描かれた原始人が、あまりに近代的なのに違和感を覚えましたが、石器時代の島のデンマーク人にも原始的なイメージが湧きません。

ボーンホルム博物館のしおり

ーンホルムにある博物館に行くと、建物の3分の1ほど費やして、石器時代から鉄器時代までの展示をしてあります。中には、島で発掘されたという原始人の白骨もあります。薄暗い展示室のなかで、白骨の横に立つとセンサーが作動して、白骨のナレーションンが話しかけてきます。案外、明るい感じの中年男性で、フレンドリーな語り口についつい笑いがこぼれます。ちなみに、この白骨は1m70cmはあろうかという大男です。石器時代から大きい人種だったことが伺われます。

なお、この発掘にあたってはデンマークの王女様(当時)も参加されたほどの国家的プロジェクトだったそうです(その時の様子はこちら)。発掘された現場はdanskehavnの3軒隣り。何千年も昔ですが、この辺りで彼らは何をしていたのでしょう。今の私と同じように、暇な時は空を見上げたり、つらい時に海に行ってみたり、そんなことをしていたでしょうか。

らにとっては、当時このボーンホルムだけが世界のすべてで、デンマークの本土など知らずに一生過ごしたことになります。おそらく氷河期に、本土と島とにそれぞれ分かれたのだと思いますが、同じデンマーク人のルーツを持つといえるのでしょうか。島に渡った最初のデンマーク人は誰なのか、興味は尽きません。