島の「ひつじ愛好会」は最高

日から秋の「ひつじ愛好会」が始まりました。メンバーは島に住む70人(実働は15人)で、毎月第一土曜日の10時から16時まで、それぞれのプロジェクトを持ち寄って集まります。

「ひつじ愛好会」はフェルト組と糸紡ぎ組に分かれていて、私は、糸紡ぎ組として初参加しました。とはいっても、小さなアットホームな会なので、特段大きな差はありません。きょろきょろ周りの人が何をやっているのか見ているだけで、あっという間に時間が過ぎました。

もそも羊毛というのは不思議なもので、変幻自在。石鹸水をもみ込んで繊維を絡み合わせ固化させれば、フェルト化。針でチクチク突きまくれば、立体の造形も簡単にできます。この写真のキャラクター君は針で作ったものです。もちろん、紡げば毛糸になります。元は同じ羊毛です。

最初の工程、大きい

 

Birtheさんはフェルトの手袋を作るといって、一部始終を見せてくれました。なんでもフェルト化すると極度に縮むので最初は倍以上の大きさから始めるのだそうです。小さく羊毛をちぎって、手袋の型紙に丁寧に沿わせ、ぬるま湯(石鹸水)を振りかけては染み込ませます。このぬるま湯にはオリーブ油の石鹸が一番合うとのことでした。その工程を3回繰り返します。最初の2回はグレー、最後はブルーの混合色です。そうすると、外側と内側で違う色が出てきます。

筒状の手袋にハサミを入れる

その後、何もしなくても勝手に羊毛が縮んでくれるのかと思ったら、そんなに簡単ではありませんでした。揉んだり、巻いたり、時にはシンクに叩きつけたり、と大変なことになっています。パーティクルが絡みあうよう、ひたすらこの作業を続けるのだそうです。「昔の二層式の洗濯機があったら、一番いいんだけど」

毛がどれほど縮むかはやってみないと分からないので、この手袋はとりあえず試作だそうです。思うほど縮まなかった場合は、鍋掴みにすると笑っていました。困るのは小さくなりすぎたときだそうです。

ちらは石鹸に直接羊毛をぬるま湯で巻き付けているKarenさん。この石鹸のアイデア、夏休みに訪れたスコットランドで見てピンときたそうです。お土産に買って持ち帰り、今度は自分で作ってみたいと挑戦中です。フェルトをまとった石鹸は、そのまま体をこすったりするのに使えて、石鹸が小さくなるとともにフェルトも小さくなるのだそうです。完成した石鹸はきれいな飾りのよう。「クリスマスのプレゼントにいいわよねー」と周りからも称賛の声がしきり。だけど、「誰かのプレゼント、プレゼントって、私たち女性って、どうしても人のこと考えちゃう損な性分ね」。いずこも同じ、女性の優しさがいっぱい詰まっていました。

Heikeさんが糸紡ぎを教えてくれているところ

て、肝心の糸紡ぎ組の出番です。今日は組長であるAneさんが不在でしたが、組を構成するHeikeさん(ドイツ人)、Suzyさん(アメリカ人)がいて、G7最強の国際チームであることも判明しました。

Heikeさんは家に紡ぎ車が3台、自動で毛並みを揃えてくれるカーダー機も持っているそうです。さらに、羊が5匹。Spælsauというノルウェー原産の品種で、毛の長いのが特徴です。年2回、毛刈りをしてあげれば、1年たんまり糸紡ぎするだけの羊毛が取れるそうです。色も白、黒、茶とそれぞれ飼っているので、「羊毛を買ったことはない」。

LotteおばあちゃんもSpælsauを飼っているとのことでした。一番上の写真に写っている、もしゃもしゃした白髪のような羊毛がそれだそうです。

もパートナーと島をドライブしているときに、Spælsauを見たことがあります。オーナーさんは小さな羊毛屋さんを開いていましたが、歳を取ったので売却も考えているといって、私たちに「どう?」と迫ってきました。パートナーが前のめりになって目をキラキラさせているので、「誰が羊の面倒見るのよ?」と牽制したのに「そりゃあ、お前だよー」(キラキラ)と処置なしの様子。そのお店でラム肉を購入して食べましたが、とてもおいしかったです。

Lotteおばあちゃんの作品

れにしても、この会を探し当てたのは、組長Aneさんとの偶然の出会いでした。何がきっかけになって世界が広がるか、分からないものです。好きなものを分かち合うときは、言葉の壁も関係ありません。夢中で楽しんだ1日でした。