デンマーク版「みんなのうた」

朝、9時5分前でした。ラジオを聴いていたら、アナウンサーが「では、ここでフォルケ・ホイスコーレの歌を歌いましょう。普段はこのようなことはしませんが、コロナで自粛が余儀なくされ、一人で心もとない方も大勢いらっしゃると思います。フォルケ・ホイスコーレ唱歌は、デンマーク人にとって人々を繋ぐものです。どうか、皆さまもご一緒に」

れまで気が付きませんでしたが、調べたら、デンマークの少女合唱団の指揮者であるPhillip Faberの呼びかけで、3月17日から毎朝、やっているようです(ニュース記事)。今日歌ったのは、正確に覚えていないのですが、確かMorgensolen over Øresund(バルト海の夜明け)だったかと(You Tubeはこちら)。

ンマークにおけるフォルケ・ホイスコーレ唱歌は、「みんなのうた」よりももっと、国民に根付いたもので、どちらかというと文部省唱歌のようなものです。歴史は古く、1844年に神父であったGrundvigがデンマークで最初のフォルケ・ホイスコーレ(直訳:国民高等学校)を開設したことに遡ります。Grundvigはデンマークでは民主主義の祖のような存在で、今あるデンマークの素地はGrundvigの考え方に由来するところが大きいと思います。現在、フォルケ・ホイスコーレは全国に170校ほど。お年寄りから子供まで、あらゆる世代の人が集い、歌い、学ぶ場所として愛されています。フォルケ・ホイスコーレ唱歌はその学校で歌われるものです。一冊の本にまとめられ、現在その歌は550を超えます。四季折々、誰ともなく口ずさむ、そんな歌が550もあることに驚きます。

書館などでは毎週水曜日にフォルケ・ホイスコーレ唱歌を歌う会が催され、どこからともなく、人が集まって歌ったりします。年に1度は、12時間半かけて、「フォルケ・ホイスコーレ唱歌マラソン」をテレビ中継もします。ただひたすら、フォルケ・ホイスコーレ唱歌を歌う番組です。私はさすがに12時間は歌いませんが、3時間は歌ったと思います。パートナーの旦那さんも知っている歌は一緒に歌いました。私はフォルケ・ホイスコーレ唱歌が大好きです。

写真はフォルケ・ホイスコーレ唱歌の豪華版で、ピアノ伴奏用の楽譜がついたものです。れは去年もらったクリスマスプレゼントでした。

アナウンサーが言ったように、デンマーク人にとってフォルケ・ホイスコーレ唱歌は単なる歌を超え、国民の総体としてのアイデンティティーを作り上げるものとも言えます。団結、助け合い、思いやり、友情、隣人愛。歌っていると、この社会にいる一人として、誇りがうまれます。コロナですさんだ今だからこそ、よけい胸にしみる朝の一曲でした。

 

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