ホイスコーレの歌声

ンマークで歌を歌うというと、まずクリスマスが思い浮かびます。大人も子供も大はしゃぎで、手をつないで輪になって、ツリーの周りをグルグル回りながら歌を歌います。誕生日も歌います。年越しは厳かに王室を讃える歌を歌います。歌の好きな国民なのでしょうか。

民的に愛される唱歌は、季節ごとに体系的にまとめられています。それがホイスコーレ唱歌集、Højskole Sangbogen(デンマーク語)です。現在編纂されている歌集には、450以上の歌が含められています。ホイスコーレに行けば、ほとんど毎朝、この歌集を開いて歌を歌います。機嫌の悪い朝でも歌を歌うとすっきりするのは、なぜでしょう。子供の時キャンプファイヤーで歌ったときのように、楽しい気持ちになります。毎朝歌っていれば、さすがにいろんな歌を覚えます。今でもときどき鼻歌で歌ってるときがあります。

イスコーレに行ったことがなくても、多くの人は、これらの唱歌を知っています。先日亡くなったデンマーク人歌手のBenny Andersenの Svantes lykkelig dagは、その一つ。タイトルは「スヴァンテさんのいい日」。何気ない朝の風景を歌って、♫人生ってそんなに悪いもんじゃない、とゆっくり繰り返します。

詞に登場するのはスヴァンテの恋人もしくは奥さん、二ーナ。蜘蛛。鳥の群れ。花に群がるミツバチ。ニーナが朝、シャワーを浴びながら鼻歌を歌っています。それをスヴァンテは朝ごはんを食べながら、何ともなしに聞いています。窓の外には穏やかに慎ましく営まれる生き物の世界。スヴァンテは欠伸でもしながらそれを見ているのでしょう。コーヒーまだかな、と暢気にコーヒーの沸くのを待っています。

デンマーク人の優しさが溢れる歌だなと思います。