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馬を飼う理由

近所の馬

めて島で迎える夏。

の至るところで馬を飼っている理由が分かりました。それは、草刈り。夏が来ると、草が生える。草は放っておくとボーボーになるほど、勢いよく生えます。そこに馬がいる。そうすると、草を食べてくれるわけです。つまり、自然の草刈機。

の家にあるポンコツの草刈機は壊れ、義理のお姉さんから借りた手押し式で何とか草は刈っているものの、草は容赦なく生えてきます。「こりゃあ、手押し式じゃ無理だよ」と友人ケルが言います。解決策は二つ。「運転式のトラクター草刈機を買う」か「羊を飼うか」。

ルの家にはポニーが3頭います。それが草を食べてくれるので「だいぶ楽だ」そうです。「そのポニー、貸してよ」とお願いしましたが、馬の移動に必要な車両がありません。どこか草を食べてくれる動物を貸してくれるところはないものか。

は運転しながら、馬を見つけると「うま!」または「Hest(馬)!」と叫ぶことにしています。特に意味はありません。運転中の暇つぶしになるほど馬がいるからです。ついこの前は、バスに乗っていて馬を見つけ、普段の調子で「うま!」と叫びそうになってしまいました。

 

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アルパカの紡ぎ心地

ルパカの毛が手に入ってから、すぐに試しに紡いでみました。アルパカの毛は、羊毛より柔らかで軽く、暖かいことは知っていましたが、さらに驚くべき点が多々ありました。

1.梳かなくていい:すでにカーダーをかけてあるかのように一本一本がまっすぐな繊維です。つまり、羊毛のように、いちいち梳かさないでいいのです。

2.洗わなくていい:これは飼い主のハンスさんによるところが大きいのかもしれませんが、とにかくきれい。脂分もまったくないので、私は洗わずに紡ぐことにしました。

3.臭わない:羊毛には独特の匂いがありますが、アルパカは無臭です。

4.毛が長い:毛の長さは紡ぎやすさにつながります。長いほうが紡ぎは楽ですし、スピードを上げてどんどん紡げます。

まり羊毛に比べて、話が早い。昨日毛刈りをして、今日すでに1.5玉紡げました。

もう紡げた

ぎの種類は大きく分けると、梳毛糸と紡毛糸になります。分かりにくいのですが、絵にするとこんな感じです。

っくり言ってしまうと、梳毛糸はピリっとした直線系、紡毛糸はボワンとした丸系。梳毛糸は横並びの繊維をそのまま直線的に絡めて撚りをかけるのに対し、紡毛糸は指に丸めて持った繊維を中から引き出しながら互いに絡めつつ撚りをかけます。それぞれ特徴があって、どちらがいいということはないのですが、技術的には紡毛糸のほうが難しいです。そして、紡毛糸のほうが多く空気を含むので暖かく、軽い糸に仕上がります。なにより、紡毛糸の利点は「どんな原毛でも紡げる」という点にあります。

は紡ぎを東京・吉祥寺にある世界の獣毛アナンダで習いました。紡ぎのことなら何でもお任せのユニークなこのお店のモットーが「どんな原毛でも紡げるようにする」。お店には多種多様な羊毛の他、絹、カシミア、ラクダ、麻などいろいろな原毛が売っています。私は練習の時に、ラクダを紡がせてもらった記憶があり、それを頼りに今回アルパカを紡いでみました。おもしろいくらい、どんどん紡げます。紡毛糸です。

「ひつじ愛好会」の紡ぎ組・組長アンさんは「アルパカは毛がすべすべしているから、紡ぎにくい」と言っていました。それは恐らく、彼女は梳毛糸で紡いでいるからではないか、と思います。梳毛糸だと繊維が直線的に流れていくので、羊毛のように絡みやすい繊維だと問題なくても、アルパカや絹のような繊維はスルッと糸車に吸い取られてしまうのです。その点、紡毛糸だとアルパカでもあまり問題がありませんでした。無精な私は右手をゴミ袋に突っ込んだまま、糸をどんどん継ぎ足して、紡いでしまったくらいです(羊毛でこれをやると、ゴミ袋の中の羊毛がどんどん絡みついてしまうでしょう)。

糸は単糸(一本撚り)のままでも使えますが、たいがいの毛糸がそうであるように、複数本を撚り合わるのが一般的です。そのためには、最低3つのボビンが必要になります。単糸をボビン2つ分紡ぎ、その後で、3つ目のボビンで撚り合わせていくという作業が発生するからです。私はこれまでボビンを一つしか持っていなかったので、撚り合わせの作業がかなり困難でした。

の問題は先日の「テキスタイル展覧会」で解消されました。織りの名人インゲさんが持っているボビンのうち2つが私の糸車のサイズにぴったりで、それをくれたのです。「ええええ!そんなぁ。頂くなんて」と恐縮する私に、インゲさんは「いいのよ。私は8つも持ってるから」。旦那さんのスヴェンさんが木工をやるので、ボビンを作ってくれるのだそうです。ボビンが3つ手に入った私は、その日を境に猛烈な勢いで二本撚りをやっています。

二本撚れました

 

ルパカは紡ぎやすいわ、二本撚りは簡単だわで、どんどん量産できます。紡ぎ終わったら、最後は糸巻き器でくるくる巻き取って、毛糸玉のできあがりです。

 

 

 

稚園で「い~と~巻き巻き、い~と~巻き巻き、引いて引いてトントントン」という歌を習ったときは、意味が分かりませんでしたが、この歌こそ糸紡ぎなのです。引いて引いて、というのは毛に撚りをかけるつつ繊維を手で伸ばしてどんどん引いていく様、トントントンは糸車がコトコトいいながら糸を巻き取る様子を歌っているんだと思います。私の名前がマキだったので、当時、この歌でよくからかわれました。思えばあの頃から、私は糸紡ぎとご縁があったわけです。

毛糸になったSkum Fidus第1号は何か小物を編んでハンスにプレゼントしようと思います。

 

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島とビールと仲間

前中にハンスの家でアルパカの毛刈りを終えたあと、私は島の北部Tejnにあるビールバーを訪ねました。そこでまたハンスと会うことになっています。実は、ハンスは島のビール愛好会の会長さんでもあるのです。Tejnにあるビールバー「Penyllan」は伝説的なビールマイスターであるクリスチャンとその奥様ジェシカが新しくオープンしたバーです。ジェシカはオーストラリア人。私にとってビールの神様と女王様のような二人ですが、これまで移住の悩みの相談などいろいろお世話になっています。

クリスチャンとジェシカ。神様と女王様

Tejn港

Tejnは古い港町。昔はニシン漁で栄えましたが、今は殺伐としています。そこをクリスチャンとジェシカが大々的にモダンな空間へと変革中。これまでも同じ場所に彼らの醸造所はありましたが、2019年6月1日、正式にバーPenyllanの誕生となりました。

楽あり、グルメ・ホットドックあり。来客者全員に最初の1杯目は無料ビールという大盤振る舞いで、大変な賑わいです。 2時からの開店で、私は12時45分にバスに乗りました。バスを乗り継いで、やっとたどり着き、急いで一杯目。おいしい!バスは2時間に1本しかありません。次のバスはやり過ごして、5時のバスで帰るつもりです。何杯飲めるかな。

ンスはすでに赤ら顔。お嬢さんと義理の息子さんと飲んでいます。義理の息子さんが運転手だそうです。他にも島の「ビール愛好会」のメンバーが何人も。島に125人メンバーがいるそうです。9月に島一周、ビールツアーの企画があるから、私も入会しろと皆が言います。ツアーではバスを貸し切って、それぞれの家でピックアップ、島にある醸造所を3か所周り、飲んで食べて、またそれぞれを家まで送り届けてくれるという夢のツアー!コペンハーゲンのビール友達も見つけて、これからどうやってホテルまで帰るんだと聞くと、「いやさ、内緒だけど、この裏にテント張ってあって、そこで寝る」。キャンプ場以外での野宿は禁止なので、一応内緒です。早く言ってくれれば、私もテント泊したのに!

のもう一つの醸造所Small Batch Breweryのオーナー兼ビアマイスターであるアナスも登場。アナスは私のパートナーのよい友達。小さな醸造所でスタートしたころから知っています。今年5月に新しい資本家を迎え入れて、場所を移動、何もかもピカピカの中型醸造所へと変貌しました。アナスに「もう、ホースと氷で冷却するシステムはなくなったの?」と聞くと、「全自動だ!」と笑っていました。

Roxy バーボン・ビール12%

てさて。祭りはまだ続いていましたが、私はバスの時間です。最後にPenyllanのバーボン・ビールを飲んで、その心地よい後味と共に1時間15分の帰路につきます。ペダスカー村のバス停で降りると、そこから先は徒歩、約2km。広がる大空の下、よったらよったら、酔っ払いが歩きます。馬車が、醸造所を巡りながら、島を無料で一周してくれたらいいなぁ。そんなことをハンスとも話しました。いつか、叶うかもしれません。とりあえず、家に帰ったら島の「ビール愛好会」に入会です。

家路

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世界一幸せなアルパカ見つけた♥

で見つけたアルパカおじさん(本名はハンス)が、毛刈りに招待してくれました。ハンスはデンマーク人には珍しく、「ガハハおじさん」系。会った瞬間からこれは気が合いそうな気配!

内されて納屋に行ってみると、いるわいるわ、アルパカ。去年生まれたベイビーアルパカもいます。その可愛さたるや、もう言葉にならないくらいです。アルパカはみんな好奇心旺盛だそうで、すぐにこっちに寄ってきて鼻をすりつけて挨拶しようとしてきます。お眼目がまっすぐにこっちを見つめています。ひーん、可愛いよー。鳴き声も「ひーん、ひーん」とかすり鳴くような甘え声。家族愛がすごく強くて、賢く、ニュージーランドなどでは狼の警戒用に飼育されるのだそうです。なんで、そもそもハンスがアルパカを飼うに至ったかというと、「TVでニュージーランドで飼っているアルパカが放送されていて、それ見てあまりの可愛さに妻と決めた」んだそうです。とはいっても、ハンスの家には犬、小鳥、うさぎ、伝書鳩、鶏、馬が住む動物園。これに昔は留学生も受け入れていたというのですから、もはや、どんな動物であろうと、驚くに値しません。

日は3頭のアルパカの毛刈りです。私はそのうち半分を譲り受けることになっています。Nugat (茶色、8歳)とSkum Fidus(白、4歳)は毛刈りの経験あり。3頭目(2歳)は初めて。名前はハンスも奥さんも忘れちゃったそうです。毛を刈るのはプロ、島の北部にある羊毛家のポール・ヨァン。彼のところ(Nordvang)には、一度仕事がないか問合せをしたことがあって、私のことを覚えていました。島は狭いな。

Skum Fidusとアルパカご夫妻

NugatとSkum Fidusの毛刈りが始まります。電動のバリカンでポール・ヨァンが器用に毛を刈っていきます。アルパカは切なそうに「ひーん、ひーん」と鳴きますが、奥さんが優しく側で見守ってあげて「よしよし」と声を掛けています。みるみるうちに毛が刈り取られていきます。

驚いたことにアルパカの胴体のほとんどは毛。刈られた後は、鶏ガラみたいに細った体が出てきました。なんか別の動物みたいです。奥さんは髪型を気にしているようで、ポール・ヨァンに「ここ…ちょっと…切ってくれる?」。確かに髪型でアルパカの印象がまったく違ってきます。ぼさぼさのヒッピー風だったのが、かしこまったお坊ちゃま風に変貌しました。もう、何もかもがおかしくて、私は笑いが止まりません。毛を刈り終えたSkum Fidusがこちら。ひょろーっとして、ちょっと病気みたいに見えます。私は側でゲラゲラ笑っています。毛刈りを終えて、家族の元へ戻ると、心配していた皆が寄ってきて、鼻をスリスリ。まるで「お帰りー。大丈夫だった?」とでも話しているようです。

て、お次は今回の毛刈りが初めてとなる名無し君。もう最初から怖がって、尻込みしています。なかなか床屋さんに行こうとしません。ひーんひーん。ハンスが無理やり引っ張ると後ろ足でパカリと蹴りを入れてくる始末。毛刈りをしている間、足腰が立たないくらいおびえてしまって、へたり込んでいます。これにはポール・ヨァンも閉口しています。ひーんひーん。首をフリフリ、目で必死に訴えてきます。そのうち、唾をぺっぺっと吐きだしました。これはアルパカの攻撃術です。その唾がとてつもなく臭いからです。首はフル、唾は吐く。ハンス、ポール・ヨァンだけでなく、奥さんも私も唾にまみれます。私はおかしくてたまらずまだゲラゲラ笑っています。ひーん、ひーん。ぺっぺっ。ひーん、ひーん。ぺっぺっ。3人掛かりでなんとか取り押さえ、名無し君の毛刈りも終わりました。扉を開くと、一目散に家族の元に帰り、「ひーん、ひーん」。何とも愛くるしい姿です。それからハンスは一家を納屋から出してあげました。広がるのは大きな大きな庭。アルパカ一家が出てくると、馬が駆け寄ってきます。「あいつはね、アルパカと友達なんだよ。何で自分はアルパカとちょっと違うんだろうなって、思ってるけどね」。こんな幸せなアルパカが世の中にいるでしょうか。ハンスと奥さんの大きな愛に育まれ、ボーンホルム島の青い空の下、家族で仲良く暮らしています。ちなみにNugat、Skum Fidusの他、Moccaがいます。ヌガーとモカはチョコレート色なのでチョコレートの名前です。Skum Fidusはデンマーク語でマシュマロの意味です。これは白いからです。

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テキスタイル展覧会

2019年5月16日から29日にかけて、島にある美術館(Gudhjem Museum) にて「島民による島民のためのテキスタイル展覧会」が開かれました。参加したのは、我が羊毛愛好会の他、編み物クラブ、織物クラブ(Gudhjem支部)、パッチワーククラブの4つです。

紡ぎ組・組長アンさんの作品

加メンバーの主体は70歳以上と思われるおばあちゃん達。その作品がずらり。どれもこれも素敵すぎて、見ていてため息がでます。特に織物が圧巻でした。色もデザインも、なにもかも素敵。全部欲しいくらいです。

どれも素敵!

販売すると美術館に10%納入しなければならないので、当日の販売はなしでしたが、個人的に連絡を取って売買も可能とのことでした。なお、織物クラブの有志が集って毎年一度、販売会も行われています。会場はペダスカー村にある風車小屋。私は昨年、たまたま立ち寄ったのですが、その時は織りに関心がなかったので、値札を確認してばかりでした。

りメンバーの人に話を聞くと、どなたも40年以上の経験者。家に2-3台の織り機を持っているとのことでした。織りの世界は奥深く、「40年やっていてもまだまだ新しい発見がある」そうです。糸、色、模様など自分の気に入ったものを織るのに、機に糸を掛ける前に何回か試作してみるそうです。言われてみると、確かに糸の種類でテキスタイルの肌触りや風合いが全然違います。もちろん、色が違えばまた味わいが違います。見ていると、自分もどんどん織りをしてみたくなります。説明を受けながら展覧会を回っていると、夢がどんどん膨らみます。これもいいなぁ、あれもいいなぁ。クッションカバーも作りたいし、ラグも欲しい。

インゲさんの作品

品には小さなタグが付けられていて、「織った人、織りのテクニック名、縦糸・横糸」が記載されていました。私が一番気に入った織り手さんはインゲさん。寡黙なおばあさんですが、いろいろ話を聞くと、紡ぎもやるそうです。旦那さんのスヴェンさんが趣味の木工細工を活かして、糸車を作ってくれたそうです。

シーツを使った裂き織り

 

 

植物染めのピクニック・ブランケット

糸に植物染めの余った毛糸をいろいろ使って織ったブランケットもありました。私の手染めの毛糸も使ってみたい、と聞いてみると「いいんじゃない」と簡単な答え。でも、私の手紡ぎでは、途中で糸が切れてしまう可能性があります。織り機に張った縦糸は、いつもピンとしていて、切れては困るのです。「横糸なら切れても大丈夫よ」。なるほど。これで決まりです。秋になったら、縦糸に丈夫な麻糸を使って、私の手紡ぎ・手染めの毛糸でクッションカバー作りです。

て、我が羊毛愛好会からはフィルト組の有志が「海」というテーマで作品を持ち寄りました。タコあり、かもめあり。マーメイドがいて、ヒトデがニコニコ。手紡ぎの海藻がニョロニョロ。どれも作図なしに自分のアイデアと勘で作ったものばかり。フィルトで作ると立体的な造形になるので、同じ羊毛でも編み物や織物とはまったく趣が異なります。作り手さんの創造性に驚かされるばかりです。「絵は下手なのよー。フィルトだとできちゃうのよね」と責任者のロッテさんは笑っています。それ以外にも様々なフィルとの作品が会場のガラス張りのセクションに並びました。

私は実演担当

は木曜日と土曜日の2回、この会場で紡ぎの実演をしました。会場を訪れる人のほとんどが、編み物や紡ぎをやっているので、自然と会話が弾みます。3時間の当番でしたが、あっという間に時間がすぎました。

月会っている羊毛愛好会のメンバーでしたが、この展覧会を通じて、より仲間意識が深まりました。土曜日の終了時にみんなとハグをしてお別れしたときには、私も一員として認められたような気がしました。「さようなら、よい夏を!また秋にね!」

んなこんなで、織物とフィルト、紡ぎばかりに夢中になっていて、パッチワークのことはほとんど忘れていました。「どこかで境界線を敷かないと大変なことになるから、私は織りだけ」と言っている人がいましたが、本当にそうです。私はパッチワークには全く感心がなくて、安心です。

ところで、たまたま美術館で知合いの男性に出会いました。何をしているのかと思いきや、美術館の役員をやっているのだそうです。「へぇ、偉いんですね」と言うと、「いやぁ、ボランティアだよ。近所に住んでいて町会の役員もやっているから。役員って言ったって、草むしりとか戸締りとか、そんなことやってるんだよ」と笑っていました。そうなんだ。ペダスカー村にもいろんな役員を兼任しているおじいさんがいるけれど、あれもボランティアなんだわ。

これまたインゲさんの作品

んだん私の生活も、島色に染まりつつある初夏です。

 

 

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イラクサ、いざ大鍋へ!

前、触るとやけどしたようにチクチク痛痒い雑草「イラクサ」について、ご紹介しました。

イラクサへの逆襲

を持して、やっと大鍋でグラグラ煮てやりました。その姿がこちら。

哀れ、イラクサの最後

物染めの工程は、煮るだけ。草木が何であっても、だいたい同じです。だから、ちょっと飽きてきました。鍋でぐつぐつ、時々火の調子を確かめながら、ぼーっと座っています。合間に何かやればいいのでしょうが、なんとなく、ぼーっとしてしまいます。1時間半くらい煮てみました。

い緑色です。白樺との違いが分かりにくいので、ここでちょっと反則を犯しました。錆びた釘の投入です。植物染めは化学でもあります。媒染にはアルミニウムを使いました。染液にさび鉄を入れると、色が反応して変わります。基本は、すこし暗めの色になります。他の物質でも色が変わります。まじめな人はノートを取っていて、分量を記録します。そうしないともう一度同じ色に染めたいと思っても再現できないからです。その点、私は呑気。適当です。イラクサ緑が若干、渋みを増しました。イラクサの独特の匂いがかすかにします。

苦み走ったいい味

れにしても、どこまでも時代錯誤な私の作業。家の前をツーリングしている観光客から見たら、何をしてる人なんだろうと思うでしょう。煮込み時間に、糸車で糸を紡いでみたりしたら、観光名所になるでしょうか。

 

それはそうと、イラクサの奴。去年はあちこちにボーボー生えてたくせに、今年はなんだか見当たらない。貴重な資源です。また生えてきてね。

 

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温室プロジェクト【成長中】

室も温室らしくなってきました。ガラスが欠けていた春先の寒々しい様子とはうって変わって、一気に緑色です。現在、育てている野菜は、ハーブも含めるとざっと20種類ほど。興奮のあまり、種を購入しすぎました。もはや温室に苗を植えるスペースがないくらいです。

れなのに、肝心の「ニラ」は発芽せず。「シソ」も発芽せず。「ゴーヤ」は肥料のやりすぎで息も絶え絶えの状態。日本野菜が散々な結果となりました。現在、もっとも勢いがいいのは、「いちご」。これはスーパーで苗を買いました。さらに、「トマト」。これもスーパーで苗を買いました。やっぱり、プロに頼ってよかったです。その他、「ピーマン」「キュウリ」も苗を購入しました。

いちご

 

トマト

 

 

 

 

 

 

 

味に種から育てた「トマト」は元気にやっています。「チリ(ハバネロ)」もそれなり。「コリアンダー」はこじんまり。意外に簡単だったのが、「藍」。これは日本の種をデンマークの種、両方試しています。秋に葉を収穫して、そしたら念願の藍染めができます。藍の種は、羊毛愛好会の友達にも分けて、二人で時々情報交換しています。

上:藍、下:二十日大根とコリアンダ―

味に種から育てたのは「パセリ」「ディル」「わけぎ」。

エンドウまめ

成功しても、あまり大きな喜びにならないのは、花が咲き実をつけるというダイナミックな変化に欠けるからでしょう。「エンドウ豆」も元気です。それに比べると「そら豆」はヒョロヒョロになってしまいました。ちょっと気がせいて、種まきを早めにしてしまったのが失敗でした。北欧の春は天候不順で、温かくなったかと思っても、霜が降りたりします。そら豆は霜の一撃に遭ってしまいました。「ルバーブ」は、同じく霜に遭って、一時姿を消しましたが、また伸びてきました。人に聞くと「ルバーブは雑草」だそうで、大概のことではへこたれないそうです。

して、「我が荒野のジャガイモ」。20個種イモを植えたら、ほとんど100%発芽しました。水道がないので、ジョウロを持って、庭を行ったり来たりして水をやった甲斐がありました。ジャガイモはなかなか、芽が出ませんでした。途中、不信になってイェンスおじさんのところのジャガイモを覗きに行ったくらいです。「俺んちも、やっと1個なんだよ」と言っていたのが、4月中旬でしょうか。今は、それが嘘のくらい元気!

荒野のジャガイモ

室プロジェクト1年目にしては、まずまずの成果でしょう。日本の野菜については、来年以降、研究が必要です。ただ、知り合いに言わせると「温室ね。最初の年って、いろいろがんばるんだよね。でも、2年目以降からトマトだけになるよ」。

ああ。早く収穫の時期にならないかなぁ。イチゴは3個、食べました。

 

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草を刈る

やはや。夏です。庭の草が如実にそれを語ってくれます。ぐんぐん育つことったら、私の野菜の比ではありません。2週間ほど前に一度、草刈りをしました。その時に草刈機が壊れ、その間野放図だったら、大変なことになっています。

草がボーボー

が付けられません。なんとか義理のお姉さんの新型機を借りることができました。草刈機ガーガー。主要な部分は草を刈ったものの、虎刈りもいいところ。途中、ハサミも使ってチョキチョキ。汗がダラダラ。また、草刈機ガーガー。2日がかりの作業となりました。作業の終了時に飲んだビールの味が格別でありました。

虎刈り

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草木染め開始

5月になりました。白樺の若葉が芽吹いて、まぶしい新緑の季節です。私は羊毛愛好会・紡ぎ組の組長アンさんの勧めに従い、白樺で羊毛を染めることにしました。

料:ちょうどいい白樺が2-3本庭に生えているので、そこからごっそり若葉を取ります。使うのは葉っぱだけです。

毛:近所の人にもらったブラックノーズ。段ボール4個のうち、1箱をごっそり洗います。毛糸洗い洗剤でシャバシャバ洗って干します。干し台になったのは、うちに居候していた若者が子猫ちゃんのために作った針金の囲い。6月に引っ越すことが決まったので、処分するところをちょうといいのでもらいました。


染:羊毛は染める前にアルミニウムで媒染します。これにつかっているのが、大きなガス直焚き釜。よくもこんなものが手に入ったものですが、義理の兄がくれました。以前、レストランで鶏肉を出すときにグラグラ煮て使っていたのだそうです。

液:若葉を釜で40分ほど煮ます。これにつかっているのが、アウトドア用の火鉢型鍋。これまた、よくも手に入ったものです。これは義理の姉がネットオークションで私のために見つけてくれました。燃料は廃材でいいので、家にゴロゴロしている建築廃材を燃やしています。緑の葉っぱですが、液は薄い黄色です。これをザルで漉して、使います。

め:去年の夏蚤の市で買った大鍋に染液を入れ、そこに媒染した羊毛をドボンと漬けます。これもまた火鉢でぐらぐら、1時間以上煮込みます。この写真をフェースブックに載せたら、何か晩御飯のスープだと思ったらしい友達から、「おいしそうだね」とコメントがありました。これは食用ではありません。染液に含まれる色素を羊毛がたっぷり、吸い込みます。

成:色素というのは染液の中に一定の数だけ含まれているそうです。それを羊毛が取り込むと、しだいに染液が透明になります。つまり、液の中にぷかぷかしていた色素が羊毛に乗り移ったからです。それを確認して、染工程は終わりです。

し:染まった羊毛はまた干します。そして終わりです。この羊毛は紡いで毛糸になります。

 

 

動画

島のローカルニュースに出た!

うものがないとは、ある意味、本当に気楽で強い気持ちにさせてくれるものです。そんなわけで島のローカルニュースに登場、「仕事ください」とアピールしてみました。

TV2Bornholmニュース(6分後)

っかけは、ひょんなことから。仕事探しをしながらいろいろな人とコンタクトを取っていたら、たまたま遭遇したのが、島の役所で新しく始まった「ガイジン活用プロジェクト」のリーダー、Metteさんです。初めて会って、意気投合し、ものすごい量の情報とインスピレーションをもらいました。極めつけは「ネットワーク作りが島で生き残る術だ!」という喝。「人と会って、会って、会いまくれ!」「最初はトイレ掃除でも、窓拭きでも構わないじゃないか!ポケットに履歴書忍ばせておいて、いろんな人に配りなさい」「まずは名刺作って。」それから、、、それから、、、。

純な私は、名刺はもちろん、いろんなアドバイスをそのまま実践に移すことにしました。そうしたら、今日、Metteさんから電話がかかってきて、TV局が役所のプロジェクトの取材に来るから、事例としてインタビューしたらどうだと打診があったのです。もちろん!やるやる。「せっかくTVに出るんだから、自分の宣伝もしなよ」って背中を押してくれて、インタビューの最後に「仕事ください」アピールの時間をくれるようTV局の人に頼んでくれました。

レーターの人も、「東京、コペンハーゲンでの学歴も数々の仕事の経験も、言葉の壁に阻まれ、なかなか活かされていない。島には国際的な企業が少ないこともあって、これまでの就職活動はうまくいっていない。彼女は今、自分の会社を立ち上げることも考えている。」と思いっきり宣伝してくれました。

島の「ガイジン活用プロジェクト」リーダーMetteさん

島のローカルニュースのTop10入り

はこれまでの経験を生かした分野でフリーランスで起業することも考えています。でも、それは成功を約束されたものではないので、大きなリスクを負います。だから、起業しながら、実際にはレストランで働いて、そのうちデンマーク語が上達したら介護の仕事も、と考えています。夏のキャンプ場の掃除のおばちゃんにも応募して、30個ほどのトイレを見て、できるかなあと自問自答したりもしています。言葉ができない、ということは、本当に仕事が限られるものです。ただ、逆に言えば、とにかく仕事をしていれば、誰かと接触することができて、日々デンマーク語を学ぶことができるわけです。

こまでして、仕事を探す本当の理由は、「永住権」です。デンマークでは年々、外国人が移住することが困難になっています。現在のルールでいくと、「永住権」を取るための要件の一つが「4年連続フルタイムの就労。最低の課税所得は400万円」です。ボーンホルム島でこの要件を満たすのは至難の業です。夏はツーリズムがありますが、冬になるとまったく仕事がないのです。典型的な過疎の島です。課税所得の要件はもちろん、年間通じてフルタイムというのがとても難しいのです。もちろん、この要件はNon-EU市民にのみ適用で、労働市場の統一をうたうEUルールでは、誰しも自由に行き来ができます。つまり彼らにはビザがまったく必要ないのです。前述のMetteさんのプロジェクトの立ち上げは、EU域内で将来、労働者が不足することを危惧してのものです。これまではポーランドから安価な労働力を活用することができた島ですが、近年はポーランドからの移民が減っているのだそうです。

はこの一点のみにおいてだけでも、EUという統一市場の意味があると思います。イギリスがEU離脱で騒がしいですが、パタリと移民の流入がとまり、人材が不足したとき、EU域内の自由がもたらした恩恵の大きさに気が付くと思うのです。それはEU域内に在住しているイギリス人にとっても同じことです。今後、彼らがNon-EUとしてデンマークで働こうと思ったら、私と同じ厳しい移民要件が付きつけられるわけです。

まあ、いろんなことがあった1日となりました。今、このブログを書きながら、ビールを飲んで乾杯してます。