野菜のその後

Hokkaido

菜が着々と育っています。最後に菜園について書いたのが6月2日ですから、約2ヶ月。夏の日差しを浴びて、びっくりするくらい大きくなりました。

 

トマト

トマト

 

 

 

 

 

 

 

 

かぼちゃ

 

そら豆

 

 

 

 

 

 

 

 

 

番驚いたのは、かぼちゃ。お化けのような双葉を付けた後、しばらくひっそり大人しく影を潜めていましたが、ある日突然、爆発的に成長を始めました。今では支柱を超えて、グングン茎を伸ばし、雄花も雌花もたくさん花を咲かせています。食用のかぼちゃはデンマークでは「Hokkaido」として知られます。秋にほくほくのスープもいいし、天ぷらもいいな。

(左)ケール、(右)セロリ

ールもセロリも形になりました。食べています。アスパラブロッコリーは背ばかり伸びて実がなりませんでしたが、どうも摘心しないといけなかったようです。

れからジャガイモを収穫したら、その跡地に大根とゴボウを植えるつもり。そら豆とホウレンソウは秋撒きでもいいようなので、それもまた植える。いやはや、畑は年中無休です。

 

騒音問題

 

るさい。今年は特にうるさい。夏のガーデンパーティが近所迷惑になっています。元々、夜遅くまで大音量でパーティ―を繰り広げる蛮族ではありましたが、スピーカーがポータブルで普及したことや、コロナでディスコが深夜以降の営業禁止であることが重なり、デンマーク中で騒音問題が勃発しています。

が家の場合、畑の中で騒音知らずかというと、そうではありません。お隣りがコペンハーゲン在住者の別荘で、去年、庭にプールを作ったのです。プールのみならず、どうもスピーカーも備えつけの様子。昼からどんちゃんが続き、夜は12時まで大音量の音楽、酔っ払いの笑い声が響き渡りました。加えて、民泊もやっているようで、これが毎日、違うゲストで繰り広げられたのです。私はたまらん、と思って、数日後の夜11時、警察に通報しました。警察がいうには、「まず警告を発してください。それでも音量を下げない場合は、我々が出向きます」。

ーい、隣りー。聞こえるかー。あと10秒で音楽辞めないとー、警察呼ぶぞー。け・い・さ・つ呼ぶぞー。

も反応がありませんでした。約15分後にパトカーがやってきた様子で、静まりました。その後、お隣りのご主人と会ったら、自分の子供の18歳の誕生日だったそうです。パーティーを台無しにしてしまったのは、悪いけれど、パーティーならパーティーで事前にご近所に断りを入れるのは、デンマーク人でも常識です。今後は「民泊はしない。パーティーをするときは事前に言う」ということであれば、警察に通報はしないという協議をしました。

2020年7月23日 Bornholm Tiderneより

のおかげか、今年の夏は、大音量のパーティはありません。

かも昨日のボーンホルム島の新聞によると、地元の警察が、騒音問題にたまりかね、「通報1発でアウト、罰金。2回目でスピーカー没収」を決めたそうです。心から拍手を送りたいと思います。なお、昨年の私の通報の件も、小さくですが新聞に載りました。小さい島だと悪いことはできない、これは本当です。

 

チボリが開いてるよ

 

チボリが開いてるよ(Tivoli er åben.)

 

日本語で言うと、「社会の窓が開いてるよ」です。

チボリは日本でもお馴染み、コペンハーゲン市内の中心地にある遊園地。その他、夏の間だけ開園する移動式の遊園地もチボリと呼ばれます。

何故チボリって問いかけは、意味がないでしょう。デンマーク人に「日本語ではVinduet til samfundet er åbentって言うよ」と言って、二人でゲラゲラ大笑いしました。

米日誌(その1)

種もみから2ヶ月半、Danskehavnの水田

私の一大プロジェクト「水田」です。デンマーク人は皆ゲラゲラ笑って喜んでいます。恐らく、ボーンホルム島では初めての「水田」。去年の秋、何気なく思いついたアイデアから、実行に移すまで、建設的かつ献身的に支えてくれるパートナー。水田となったのは、彼が昔、金魚を飼っていた庭の池です。やろうと思う私も私なら、それを支えてくれる彼も彼。まあ、お似合いの変人夫婦といったところでしょう。それでは、ざっくりと稲の生長を振り返ります。

 

5月3日 種もみを消毒、浸水開始(予定では14日間、芽が出るまで)

 

5月9日 芽が伸びた

 

5月10日 土に植えた

 

5月24日 まっすぐに良く伸びる

 

6月17日 いよいよ田植え

 

6月18日 御田植式

 

7月4日 大きくなった

 

7月21日 稲が太くなってきた

田植えしたときは心もとない感じの稲でしたが、今ではしっかり異国の地に根を張ってがんばっています。風が吹き抜け、稲がさやさやそよぐと、故郷にっぽんを思わずにはいられません。私の小学校は田んぼの真ん中にあったので、稲の生長を見ながら通学するのが楽しみでした。カエルもいっぱいいたし、ゲンゴロウのような生き物やメダカもいました。秋になると稲穂が大きく波打ちながら揺れて、赤とんぼが飛べば、のどかな田園風景そのものでした。私は、デンマークの小さな島で、その風景を思い出しながら再現しているわけです。ああ、どんなことがあっても、私は日本人なんだなぁ。心の原風景というのは、子供の頃に焼き付いて離れないものなのです。

 

猛禽類

 

前、「」の発音についてブログで書きました。鳥はFugleで穴はHuleで、日本人が危うく「ふ」の発音を間違えると、この二つの単語が同じになってしまいます(※デンマーク語でFugleのgは発音なし)。

ほど「猛禽類」の話を書いて、思い出しました。猛禽類はrovfugleと言います。rovというのはこれまた曲者の単語で、ræv や røvと似ています。ræv は「キツネ」、røv はスラングで「おしり」ですから、間違えたらちょっと恥ずかしい思いをします。実際、デンマークの女王様の旦那様(フランス人)がかつて、狩りに出てキツネを射止め、「おしりを撃った」と自慢げにコメントし、伝説になっています。

は、「キツネ」と「おしり」でも困っていますが、さらにrovfugleと røvhule とでも困っています。「猛禽類」と「おしりの穴」です。落ち着いて発音すれば、まったく違う単語であることは明らかなのに、間違えまいとすると余計に間違えます。最近では、何を言っても「おしり」になってしまうようにさえ、感じます。なぜかrøvhule の発音は完璧な私です。

 

毎日くる野兎

れがほぼ毎日、庭にやってくる野兎くんです。植えてあった枝豆の苗を食べ、300kr(約5千円)を出して購入した20株のルピナスを食べ、それでも悪気のない様子で、ぴょんぴょんと庭を飛び回っています。人間が5-6人集ってバーベキューしていても、恐れる様子もなし。

が黒くて、しっぽが白く、特徴的。小さな頃からうちに出入りしているので、ペットみたい。「なんだか、最近大きくなったなぁ」(旦那)と思わず感想が漏れるのにも頷けます。でも、しばらくしたらお別れ。来週末にやって来る仔犬のために、庭全体を垣根で囲ってしまうからです。そうなったら、野兎くんの憩いの場所はなくなってしまうね。通りには車も多いし、空からは猛禽類が襲い掛かってくるから、気を付けてね。

んなことを心の中で呟きながら、小学校1年生で初めて書いた、夏休みの読書感想文の課題図書が「のうさぎ にげろ」だったことを思い出しました。先生が感想文コンクールに推薦する、といって随分手直ししてくれましたが、最終形は原型を留めないものになって、子供心に「小学校というのはこういうところなのだな」と苦々しく思った記憶があります。先生は「この時、こう思ったよね?」と誘導的な質問を繰り出しては、野兎に必死に生き延びて欲しい気持ちを小学校1年生に綴らせようとしましたが、都会で育った子供(※)にそれが分かるはずもなく。

に転がる野兎に猛禽類がバッサバッサと翼を広げて舞い降りてくる様を、目撃する今だからこそ、野生の荘厳さを痛感できるのです。

 

 

※私はその後、小学校2年生で田舎に引っ越しました。田んぼを走り回り、兎狩りやホタル狩りを楽しめるほど自然の豊かなところでした。夏休みには真っ黒に日焼けして、キャンプするのが大好きでした。その時の経験が、今の田舎生活の素地になっていることは間違いありません。

 

ないものは作ってもらう

 

末も終わろうかという日曜日の午後8時。バゲットを焼いてみました。天然酵母、加水量80%です。

クープがない

ちょっと味見でかじった

 

 

 

 

 

 

 

来は悪くないけれど、まだクープが開きません。いろいろ考えた結果、「まだ足りないものがある」という結論に至りました。それは

  • 発酵器
  • オーブンの火力と水蒸気
  • 銅のオーブン板

くてもいいのかもしれません。これまでは代替品でそれなりにやってきました。代替品とは、発砲スチロールの発酵器、スプレーで噴射する熱湯など。銅板がいいことは前から知っていましたが、私は代わりにピザ用の石板を使っています。オーブンも280度まで火力はあります。これ以上を願うのは贅沢なのか。いちおう、パートナーに相談してみました。

「いいよ、作ってあげるよ」。あっさりと承諾の答えが返ってきました。発酵器には、壊れた小さな冷蔵庫を拾ってきて、蒸気発生器を入れるつもりらしいです。ITオタクの元居候に頼んで、自動温度管理も実現させようか、なんて言っています。オーブンについては、いつになるか分かりませんが、庭のテラスにピザ用の石窯を作るつもりのようです。薪で焼くやつです。そうしたら、一気に火力は800度。銅板も要らなくなります。石窯に水蒸気を入れるのは、若干難しい注文ですが、これも頼めばどうにかしてくれそうです。

うなってくると、クープが開かない問題は解決にむけて大きく前進です。後は、細かいけれど小道具が欲しいところ。

  • クープを入れるナイフ。もうちょっとキレるやつ。
  • バゲットを二次発酵するときに使うキャンバス布。
  • バゲットを天板に移すときに使う専用板。

れらも、いらないといえば、いらないのかもしれません。 今は適当に代用品を使ってしのいでいます。もし、道具が揃ったら、うまく焼けない原因は、一重に私の腕ということになってきます。それはそれで、少し怖い。

ンは、材料も道具もシンプルでいいところが魅力。しばらく、今のやり方で練習してみます。それにしてもいい匂い。明日はこのパンでサンドイッチでも作って持って行こうっと。

 

※写真に見えるパンの中のブドウは「レーズン酵母」のものです。本当は、酵母が出来上がったらレーズンは取り除くのが正しいのですが、私はそのまま使っています。ブドウの味はしないので、パンの風味に影響はありません。

 

複雑なきもち、バゲット。

 

水率80%で仕込んだパン生地。憲法記念日でお休みの金曜日に、ビールを片手に思いつくまま「バゲットでも作るか」で成型・発酵へ。これまでの成功体験から、根拠なき余裕があります。今回もいい予感。頭の中にはクープがしっかり開いたバゲットの姿しかありません。ところが。

けた姿はこの通り。クープはどこだ?どこだ?ビールのほろ酔い気分が吹き飛びます。発酵まではうまくいったのに、と数時間前の発酵過程を必死に振り返ります。

発酵後(16時間)※パンチ1回

発酵前

 

 

 

 

 

 

 

からない。分からないけど、たぶん、二次発酵が済んで、オーブン板に移すときにベタベタして、モタモタした。あれがいけなかった。クープを入れる時、すでにビールを飲んでいた。クープの入れ方も悪かったし、クープナイフも悪かった。反省点が襲い掛かります。

も、パンを切ってみると。

ゲットらしい気泡がいくつも開いています。外はカリカリ。中はモチモチ。味もいい。クープが開いていれば、もっと大きな気泡が開いたのかもしれません。まあ、人生で初めてトライしたバゲットの割にはうまくいったと言っておきましょう。これで次なるパンへの意欲が湧きました。成功すれば、それに気をよくしてまた焼きたくなるし、失敗すれば、その原因を探りたくてまた焼きたくなる。人生もパン焼きも、七転び八起きなのです。

 

パンが調子よく焼けまして

 

生、調子がいいときはあるものです。私の場合は、今。パンを焼けばどんどんうまくいく!今日焼いたパンは70%加水のプチ・フランスパン。

 

 

 

 

 

 

 

句なしに、私の「人生最高傑作」となりました。敢えていうなら、もう少し焼いて、外の皮をパリパリにしてもよかったかもしれません。それ以外はほぼ望み通りのパンです。食べ心地はまるで焼き餅のよう。大満足です。

酵の段階で、この成功はほぼ予想できました。生地の張りが違う、伸びが違う、勢いが違う。それは、写真のように大きな泡ができるほど、ものすごく違ったのです。

由はいろいろあります。生地の水分量を増やすと泡ができることは間違いありません。気温も大きな要因でしょう。現在デンマークは外気20度、室温24度で、天然酵母や一次発酵に適しています。発砲スチロールの箱を入手できたのも、成功に寄与しています。この箱は二次発酵に使いますが、お湯をいれた瓶を湯たんぽ代わりにすると30度くらいになります。それから、この生地は一晩室温で低温発酵させた後、冷蔵庫で寝かせ、2回パンチ(パンパンと叩いて空気を抜き、また一から発酵させる工程)を入れ、もう一晩室温で寝かせました。つまり低温熟成です。単に、私が焼くのをめんどくさがって、1日伸ばしたためですが、この余裕はパンにも伝わりました。

発酵後(約48時間)

発酵前

 

 

 

 

 

 

 

然酵母で作るパンのいいところは、結構、適当に時間をかけていいところです。生地だけ作っておいて、冷蔵庫に寝かせておけば、パンが勝手においしくなってくれます。加水量も70%で試しましたが、これだって、別に厳格に決まっているわけではありません。技術が伴えば、80%だって100%だっていいわけです。なんだかそうやって考えると、「こうでなければならない」というレシピがなくなってしまいました。要は気分次第。手の感覚で、パン生地と対話しながら、「もう、いいかな」というところで手を打ちます。気持ちのいいパン生地は、触ったときにぷるるんとしています。その時の感覚で、うまく焼ける予感がわかります。

って、うまくいかないときは、何をやってもうまくいかない。うまく焼けそうな気配を醸しだしながら、うまくいかないときもあります。発酵まではうまくいったのに、できあがりが恐ろしくのっぺりした食パンになった日もあります。このパンを見て、私の母は「ダックスフント」と命名しました。そういえば、私の母により「えい」と命名された真っ平らのパンもありました。

とにかく、今の私はパン焼きの絶好調。止まらないので、このブログを書き終わったら、加水80%のパン生地の仕込みに入ります!

 

マスクはいずこ

 

2020年6月2日。今日は私の「コロナ明け」初登校の日でした。デンマークでは、幼稚園や小学校は4月15日から、中学校以上も5月18日から授業が再開されています。私の通っている介護ヘルパー学校も5月18日から再開していますが、再開と同時に試験期間に突入で、試験免除の私はその期間「自宅待機」を命じられました。というわけで、私は今日、なんとも2ヶ月半ぶりに学校へ行ったのです。

校の様子はどうだろう、と興味半分、不安半分での登校になりました。入り口は限られ、入ったらすぐに手の消毒。通路は一方通行、図書館は閉鎖、食堂や休憩室は一部アクセスが制限されています。クラスも一人一人の席が1m以上離されています。ちょっとものものしい様子に最初はびっくりしましたが、授業が始まってみると、ほぼ普段通りでした。

はマスクを着用していきました。デンマークでは「マスクによる効果には、科学的根拠なし」として、着用の義務付けがありません。ないばかりか、むしろ着用しているほうが目立ちます。それは承知の上で、一度デンマーク人の反応を見てみたいと思って、今日はマスクをしてみたのです。学校中で、マスクをしているのは、ただ一人。私だけでした。クラスメートや先生とも話しましたが、「やめたら?」とは言わないまでも「気のすむまでやったらいい」というスタンスで、中には「むしろマスクをしているほうが、湿気がこもって肺に悪い」と忠告してくれる人もいました。

本ではマスクをしていないと白い目で見られるというプレッシャーがありますが、当地ではその正反対です。私は午前中までは一人でマスクをしていましたが、お昼休みから取ってしまいました。恥ずかしくなったのです。本当のことをいうと、私はマスクを着用しないことに不安を感じます。でも、ここはデンマーク人のやり方で行ってみることにします。

ーロッパ各国で「アジアに倣え」という風潮が出てきているのに、デンマークを始め、北欧はいっこうにマスクをする気配がありません。よその国がどうしようと、自分たちは自分たちの道を行く!北欧人の独立した物の考え方には感服しますが、同時に彼らの頑固さも垣間見えます。

れでも、いざという時のため、ポシェットにマスクを忍ばせている私。北欧人をいまいち信用しきっていない、アジア人の意地なのです。