織り機のからくり

 

り機というのは、基本的に縦糸が二つに分かれ、その間に横糸を通すことで成り立ちます。どんなに複雑な模様の織りになっても、この基本は変わりません。もっとも単純な形では、縦糸が交互に上・下、上・下を繰り返すパターンでしょう。

て。我らがスウェーデン織りの織り機はどうでしょうか。私がこの前作った、裂き織りのラグマットを例に取って考えます。

ず、シャフトが4本走っています。シャフトは織り機の上にぶら下がっていて、ヒモで足の操作ペダルと繋がっています。つまりペダルを踏むと、一定のシャフトが上がったり、下がったりするわけです。シャフトが2本であれば、単純な上・下のパターンになりますが、ここではそう簡単に終わりません。

シャフトとペダルとの間には2種類の横棒が4本づつ走っています。この横棒はシャフトとヒモで繋がっており、ペダルの操作で2本のシャフトは上に上がり、2本のシャフトは下に下がるようにセッティングされます(※2本ずつとは限りません、3本のシャフトが上に上がり、1本のシャフトが下に下がることもあります)。このセッティングは図案通りに行う必要があります。つまり、4本シャフトで4ペダルの場合であれば、4×4の方眼紙に指定された通り、横棒とシャフトをヒモで繋ぐのです。これによって、ペダルの操作ごとに、上上・下下、上下・上下、等、縦糸がありとあらゆるパターンで分かれることになります。図案では、ペダルの踏み分け方も指示されています。写真では、ひし形の模様が見えますが、これは、このようにしてセッティングされ、ペダルを踏み分けて織った結果、縦糸が表した模様です。

はこのからくりにすっかり魅了されてしまって、いったいどうなっているのだろうか、と織り機の下に潜ってみたり、本を読んだりいろいろしていますが、全貌はよく分かりません。今の段階では、図案通りにセッティングするだけで精一杯です。これは4本シャフト×4本ペダルの場合の話ですが、織り機にはシャフトが8本、ペダルも8本付いています。つまり、模様の可能性はほぼ無限大といってよいでしょう。私はPinterestで織りの模様をぼーっと数時間眺めているときがあります。例は次のようなものです。

眼紙に描かれたのが、織りのデザイン図です。白黒で大きく書かれた部分は模様ですが、それ以外に小さく下と右、右下の3か所に指示書が見えます。一番下の方眼紙はシャフトのセッティング。この場合、4本のシャフトです。右端はペダルの踏み分け方です。4本のペダルを使っています。そして、右下にある4×6の方眼に描かれたのは、横棒とシャフトの繋げ方です。この場合、横棒を6本使っているのでしょう。

よく分かりませんね。40年織っているお婆さんにも聞いてみましたが、からくりそのものはよく分からないと言っていました。なんでも、デザインをするコンピューターソフトがあるそうで、模様を描けば、この方眼状の指示書が出てくるのだそうです。

物を織る全工程の中では、縦糸のセッティングが一番、複雑で大変な作業です。時間的にも全工程の1/3を費やします。セッティングさえ終わってしまえば、あとは横糸を通してパッタン、パッタンと織るばかりです。とは言っても、間違える箇所は無数にあり、織物をしている時は、ほとんど何も考えずにそれだけに集中しています。私にとっては無の境地を与えてくれる場所です。

 

 

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